手仕事逸品展は、今つくられている手仕事の中から私がこれならと推薦できる優れたもの、通常店に並べる製品の中から出来上がりの良いものとかを集めました。
大ざっぱに話をしていきますが、まず基本的には私どもが集めている手仕事の道具や器の意味を把握していただきたい。「かつての暮らしの中で生まれてきた道具や器達です。」
こういった小品は民芸運動が盛んになってから成立したものが多いんですね。沖縄にはここに並んでいるような小物類の目にとまる焼き物があるのですが、昔は庶民の生活にはこういう彩りのものはほとんどなかったんです。
龍門司焼きでも、小鹿田焼きの日常品もこのような小品が作られるのは昭和30年代からだったのです。本来は台所用品と呼ばれる大きなカメ壷類を作っていたわけで、茶の間にあがる雑器はあまりなかったんですよね。 |