岩木山麓竹細工 訪問地:青森市岩木町 2006.6.10

 北東北手仕事調査二日目、午前中に訪れたのが岩木山麓の竹細工店。目的地に向かう途中、道路両側一面に拡がるのは林檎畑です。その林檎の収穫に使う収穫用手提げ籠を、この一帯では古くから盛んに作られています。今では少なくなったものの、最盛期にはその籠だけを考えても、とてつもない量を生産していたことが伺えます。その他にホタテ蒸し籠(青森近海でのホタテ漁は有名です)、イワシ入れ籠、キノコ採り入れ籠なども作られています。
 この地方の竹細工の材料は、笹竹系の細い竹“根曲がり竹”です。元々細いものなので、細かな細工に向いています。また単純に日本北端ということで、真竹などの太い竹が育たないということもあるのですが。


<販売所>

こちらが長年使い込んだ林檎採り入れ籠。
美しく色焼けしています。

時期柄それ程の量ではありませんでしたが、多い時はこの部屋いっぱいになるそうです。以前の最盛期にはこの部屋と、その倍の広さの部屋と合わせて、いっぱいになり、それでも足りない程の量だったそうです。凄まじい量を消費していたのでしょう。縁は梱包用のナイロンテープで補強してあります。

 

手仕事フォーラム 鈴木修司