Kuno×Kunoの手仕事良品

昔の物 今の物(4)2006.11.14

 表題は「昔の物 今の物」ですが、今回は、いずれも昔の物です。

 この二つの重箱は、今の精緻な漆塗りから見ると、粗野にも見えますが、大らかな漆絵は遊び心とほのぼのとした暖かさを感じます。

 今この様な製品が作られているのか、寡聞にして、私には分かりません。漆塗りが多数回塗りを自慢して、精緻な工芸品(従って値段も高い)の方向ばかりを目指すのには、疑問を感じます。生漆を吸い込ませた下地の上に黒漆を塗り放しただけでも、十分に実用になります。そして、その上に写真の様な大らかな漆絵が描ければ、なお素晴らしいのですが・・・一素人の夢想です。

 

手仕事フォーラム 横山正夫